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【心療内科Q/A】「発達障害に“共通する特性”というものはありますか?」【大人の発達障害】

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

発達障害には、自閉症スペクトラム症(ASD)やADHDというように病名は違えども、

“共通する特性”と、それによって生じる“共通するお悩み”というものも存在しています。

 

共通する特性としましては、

刺激に対しての五感の敏感性(感覚過敏)や、能力の得意・不得意の差が大きいこと(能力のアンバランス

が挙げられるでしょう。

 

感覚過敏の方は、音、光、気温、気圧、湿度、皮膚感覚などに対して非常に敏感であるため、

そのことにより気分が悪くなってしまったり、体調を崩してしまったりします。

どの刺激に対して敏感かは、人によって違いがあるため、

ご自分にあった対策(例:サングラスや耳栓の利用など)を取る必要があります。

 

また、発達障害の方がみな過敏であるとも限らず、

逆に“感覚鈍麻”であることにお悩みの方も珍しくはありません。

 

そして、後者(能力のアンバランス)についてですが、

ご本人様にとっては得意なこと(長所)」よりも「不得意なこと」に目が行ってしまいやすく

自信や自己肯定感の低下といった心の不調に繋がってしまいやすいことが懸念されています。

 

発達障害でお困りの方だけでなく、誰もが得意・不得意を持っています。

人は自分のことを見つめる時、

自分の「出来ない部分」「苦手な部分」の方には意識が向きやすい一方で、

自分の「得意なこと」や「長所」には気づきにくいと言われています。

 

自分の「得意なこと」や「長所」に気が付く方法の一つとしては、

自分が信頼できる身近な人(親・きょうだい・友人・同僚など)に思い切って聞いてみることが非常に有効です。

自分では思いも付かなかったような答え(長所)が返ってきたり、

身近な第三者の方が案外的を射た、正確なことを挙げてくれたりするかもしれません。

 

「それは少し恥ずかしいし、聞きづらいな…」と思われる方もきっといらっしゃられるかと思われます。

そういった時は、

 

① 自分が難なく出来てしまっていること

② そのことを行っているとあっと言う間に時間が過ぎてしまうこと(集中できること)

③ (自分では実感がなくとも)周りの人からよく感謝されたり、褒められたりすること

 

この3点から連想することを思いつくまま箇条書きに挙げてみてください。

そこに挙がってきたものが、皆様の「長所」なのです。

 

この機会に自己探索をされてみてはいかがでしょうか?

自己理解が進むことは、より生きやすい環境の構築にも繋がります。

ご興味がある方は、ぜひ当院にお問合せ下さい。

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願いいたします。