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発達障害について(総論)

最近、インターネットを中心に、「発達障害」「ADHD」「アスペルガー(障害)」といった言葉をよく目にすると思います。
しかし、そこには先入観などによると思われる誤解も少なくありません。
そこで、皆さんに正確な知識を得ていただきけたらと思い、今回はこれらについて説明します。
まず、今回のコラムでは、発達障害の総論をお話します。
長文で難しいところもありますので、少しずつ、あるいは興味のあるところだけでもお読みいただければ幸いです。

【発達障害とはなんでしょうか?】

発達障害とは、一言で言うと、生まれつき脳の発達上に凸凹(でこぼこ)があり、コミュニケーションなどが苦手で、成長するにつれ社会適応に困難さを感じる、成長上の特性の一群を指した名称です。

(別項で詳述します、自閉症スペクトラム障害、注意欠如・多動性障害、学習障害、の総称でもあります。)

障害とついていますが、あくまでこれは医学用語で、一般的に言う「障害」「疾患」というより、「タイプ」「型」に近いものです。

性格に、「優しいタイプ」「あっさりしたタイプ」「活発なタイプ」「おとなしいタイプ」があったり、(真偽のほどは別にして、血液型による)「 A型」「B型」「AB型」「O型」があるのと同様です。

どれが正常で、どれが異常というものではありません。

あくまで、その人その人の個性です。

また、「凸凹」は、実は多くの方が持っているもので、違いはあくまで程度の差に過ぎません。

性格でも、全く優しいだけの人はいないでしょうし、逆にずっと怒ってばっかりの人もいないでしょう(そう見える人はいるかもしれませんが、その人も必ず優しい一面は持っているものです)。

発達障害は、その特性を本人や家族、周囲の人が理解し、個人個人にあった生活の仕方を見つけ、学校や職場などの社会環境を調整、工夫すれば、その人の得意なところを伸ばすことができ、社会で活躍することができます。

【発達障害の3つのタイプ】

発達障害は、大きく3つのタイプがあります。(各論は別項で詳述します)

発達障害自体が比較的近年知られてきたこともあり、その名称や分類法が時代によって多少異なりますが、現在はおおむね以下となります。

1. 自閉症スペクトラム障害 (ASD)

2.注意欠如・多動性障害(ADHD)

3.学習障害 (LD)

これらを複数にまたがって有している方もいます。

その場合は、各々の程度に強弱があります。

(例:自閉症スペクトラム障害を中等度、かつ注意欠如・多動性障害を軽度など)

【診断基準】

発達障害は、実生活上の機能障害ですから、それがどの程度障害されていたら診断するのか、というのが重要になります。

つまり、診断基準を設ける必要があります。

診断基準として、世界的に使われるものに、ICDとDSMがあります(これも、詳しくはまた後日ご紹介します)。

ICDは、世界保健機関(せかいほけんきかん、英: World Health Organization, WHO)が作成しているもので、「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)」の略称です。

世界中の国同士などで比較できる統計をとるため、世界共通の診断基準を作成するという目的で作られました。

現在第10版が発行されていますが、近く第11版に改訂される予定です。

一方のDSMは、アメリカ精神医学会(アメリカせいしんいがくかい、American Psychiatric Association ; APA)が発行しているもので、正式には「精神障害の診断と統計の手引き:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders」といいます。

基本的にはあくまでアメリカの精神科医向けに作成されたものですが、アメリカの医学が世界をリードしていることもあって、事実上世界の精神医学のスタンダードの1つとなっています。

2013年5月に19年ぶりに改訂され、第5版が発行されました。

なお、前置きとなりますが、第4版と第5版では、分類法に変更がありましたので、以下に記載しておきます。

第4版までは、広汎性発達障害という項目の中に、自閉性障害、レット障害、小児期崩壊性障害、アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害が含まれていました。

また、注意欠如および破壊的行動障害の中に、注意欠如・多動性障害、素行障害、反抗挑戦性障害、特定不能の破壊的行動障害が含まれていました。

一方、2013年に発行されたDSM-Ⅴでは、「神経発達症群/神経発達障害群(Neurodevelopmental Disorders)」という用語が新たに作成され、これに一括されています。

そして、以下のような変更がなされました。

・広汎性発達障害→自閉症スペクトラム障害に統合

・レット障害→除外(研究が進み、染色体異常(MeCP2異常)によるもので自閉症とは関係ないことが判明したため)

・小児期崩壊性障害→統合され廃止

・アスペルガー障害→DSM-Ⅳの診断基準を満たすものはきわめて稀(0.084%、Chakrabarti et al. 2001)なため、除外

・社会性(語用論的)コミュニケーション障害やADHDが加わわった

・知的障害の重症度判定→知能検査による知能指数で定義されていたが社会性などを含めた総合的な判断に変更

総論と解説

ICDとDSM、各々に発達障害の総論が記載されています。

以下に抜粋しつつ、解説をしていきます。

(ICD-10に比べDSM-Ⅴが最近発行されたため、DSM-Ⅴの方が圧倒的にボリュームが多くなっています。)

<ICD-10>(前略)成長するにつれてこれらの障害は次第に軽快するのが特徴である。(前略)発達する諸機能は、遅れというよりもむしろ本来は偏りという用語で定義されるものである。

→発達障害は生まれつきのものではありますが、それはあくまで特性(偏り)で、多くの場合成長ともに発達特性が修正されたり、社会経験を経る中で対応方法を身に着けるので、結果としての障害は軽くなることが多いのです。

<DSM-Ⅴ>
神経発達症群とは、発達期に発症する一群の疾患である。
この障害は典型的には発達期早期、しばしば小中学校入学前に明らかであり、個人的、社会的、学業、又は職業における機能の障害を引き起こす発達の欠陥により特徴づけられる。
発達の欠陥の範囲は、学習または実行機能の制御といった非常に特異的で限られたものから、社会的技能または知能の全般的な障害まで多岐にわたる。
→典型的には確かに小児期で発見されますが、最近大人になってから指摘される方も増えてきているのは周知の通りです。
またあくまでこれは実生活上の機能障害という概念です。(ここが、いわゆる内科などで診る内臓系の疾患、つまり「病気」と概念がやや異なるところになります。)
また、その程度は、個人個人によって、また程度の軽重から、種類も千差万別です。
神経発達症は、以下のようにしばしば他の疾患に併発する。例えば自閉スペクトラム症を持つ人は知的能力障害(知的発達症)をしばしば併存し、注意欠如・多動症( ADHD) の子供たちの多くまた限局性学習症を併存する。

→脳の発達の問題ですから、他の障害を併発することも見られます。
特に大人ではADHDとの合併がよくみられます。

いくつかの疾患において、その臨床像は期待される発達の里程標の到達の欠陥及び遅延だけでなく、その過剰の徴候も含む。
例えば、自閉スペクトラム症はその特徴的な社会的コミュニケーションの欠陥に過剰な反復的行動、限局した興味、及び同一性保持を伴った場合にのみ診断される。

→医学的には常同行動と言ったりしますが、同じ行動を繰り返したりします。

知的能力障害(知的発達症)は、論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、学校での学習、経験からの学習のような全般的精神機能の欠陥によって特徴付けられる。
それらの欠陥は、家庭または地域でのコミュニケーション、社会参加、学業又は職業機能、及び自立を含めた日常生活の複数の場面における自立、社会的責任の標準を満たすことができないという適応機能の障害をもたらす。
全般的発達遅延は、その名前が意味するように、知的機能のいくつかの領域において期待される発達の里程標に到達できない場合に診断される。
この診断は知的機能の系統的評価ができない場合に用いられ、幼な過ぎて標準的な検査を受けられない子供たちが含まれる。
知的能力障害は、発達期の後天的な損傷、例えば重度頭部外傷の結果起こるかもしれないが、その場合には神経認知障害の診断下されるかもしれない。

→本項、および当院では直接は扱いませんが、DSM-Ⅴでは、知的障害も神経発達症群に含めています。
なお、この診断も従来はWAISなどの知能検査の数字が最重視されていましたが、DSM-Ⅴでは総合的に診断することが重要とされています。

コミュニケーション症群には、言語症、語音症、社会的(語用論的)コミュニケーション症、及び小児期発症流暢症(吃音)がある。最初の三つの障害はそれぞれ言語、会話、および社会的コミュニケーションの発達および使用における欠陥で特徴付けられる。
小児期発症流暢症は反復的な音声または音節、子音と母音の延長、単語が途切れること、音の停止、又は過剰な身体的緊張を伴って発する言葉を含む。
会話の正常な流暢さや発語の運動算出の障害によって特徴付けられる。他の神経発達症のように、コミュニケーション症群は人生の早期に始まり、生涯にわたる機能障害をもたらすかもしれない。

→言葉の意味自体は理解できるのですが、TPOを踏まえたコミュニケーションが苦手です。
会話の流を把握することも苦手で、字義通りに受け取ったり、話し方もバリエーションを持つことができません。
一見自閉スペクトラム症障害に似た症状ですが、行動、興味のこだわりがない点で異なっています。

自閉スペクトラム症は、対人的相互関係、対人的相互反応で用いられる非言語的コミュニケーション行動、および人間関係を発展・維持、および理解する能力などの欠陥を含み、様々な状況における社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応の持続的な欠陥によって特徴付けられる。
社会的コミュニケーションの欠陥に加えて、自閉スペクトラム症の診断には、行動、興味、又は活動における限定的、反復的な様式を必要とする。
現在の状態が重大な障害を引き起こしていることが必須であるが、症状は発達とともに変化し、代償的機構により覆い隠されるかもしれないので、診断基準は過去の情報に基づいていたしているものでもよい。

→別ページで詳細に解説しますが、自閉症スペクトラム症(障害)の3つの障害を記載しています。
1.対人的相互関係の障害、2.コミュニケーションの障害、3.行動・興味のこだわり、です。
また、成長につれ、社会経験を積み自分で工夫、訓練して自己修正する(代償的機構)ことが多いので、成人では一見わからないことがあります。
その場合は、幼少期の様子が分かる資料やご両親からの情報を得て、判断することもあります。

自閉スペクトラム症の診断の範囲内で、個々の臨床的特徴は、特定用語(知的障害を伴うか否か、構造的言語の障害を伴うか否か;既知の医学的/遺伝学的または環境的/後天的疾患との関連;他の神経発達症、精神または行動の障害との関連)、さらに自閉的特徴を記述する特定用語(最初に気づかれた年齢、確立されていた技能の喪失の有無、重症度)の使用により記録される。
これらの特定用語により、臨床医は医師の診断を個別化し、罹患者のより豊かな臨床的記述を伝えることができる。
例えば、以前にアスペルガー障害と診断された多くの人が、現在は言語または知的な障害のない自閉スペクトラム症と診断されるであろう。

→もともとスペクトラムは「連続体」の意味で、これを診断名に含ませたのは、旧来の自閉症が実は他から切り離される単独の障害ではなく、バリエーションに富み、すそ野が広いことが研究でわかってきたからです(”連続”しているものである、シームレスであるということです)。
また、上述しましたが、旧来の診断基準を正確に満たすアスペルガー障害は極めてまれで、あくまで自閉スペクトラム症障害の一群であるという見方に最近はなっています。よって、旧来アスペルガー障害とされていたものは、自閉スペクトラム症障害に付属情報をつけて表現される、というわけです。

注意欠如・多動症は、不注意、まとまりのなさ、および/または多動性-衝動性が障害レベルに達することにより特徴づけられる神経発達症である。
不注意およびまとまりのなさは年齢または発達水準に合わないレベルで、課題を続けられないこと、話を聞いていないように見えること、及び物をなくすことを引き起こす。
多動性-衝動性によって、過活動、そわそわすること、席に座っていられないこと、他人の活動を邪魔すること、及び待てないことが生じるが、これらの症状は年齢または発達水準に対し過剰である。
小児期における注意欠如・多動症は、反抗挑発症および素行症などの「外在化障害」とみなされている障害としばしば重なり合う。
注意欠如・多動症は、しばしば成人期まで持続し、その結果、社会的、学業的、及び職業的機能の障害を伴う 。

→最近よく言われるADHDです。
3つのポイントがあり、不注意、多動性、衝動性です。
不注意は、忘れ物、ケアレスミスなどです。
多動性は、落ち着気がないことです。
衝動性は、十分な思慮なく言動したり、衝動買いなどの行動としてあらわれます。
幼少期にはADHDと指摘されてこなかった方が、成人になって社会に出たときにうまく生活を送ることができず(~的機能障害)、生きづらさを感じます。

神経発達運動症群は、発達性協調運動症、常同運動症、チック症群を含む。
発達性協調運動症は、協調運動技能の獲得や遂行に欠陥があり、日常生活の活動に支障をきたすほどの不器用及び運動技能の緩慢さまたは不正確さとして現れる。
常同運動症は、手をパタパタとふる、体を揺らす、頭を打ちつける、自分自身を噛む、または叩くといった、反復し、駆り立てられているような、目的のないように見える運動をその人が持っている場合に診断される。
それらの運動は、社会的、学業的、または他の活動を妨げる。もしそれらの行動が自傷を引き起こしている場合は、診断記述の一部として特定されるべきである。
チック症群は、運動性又は音声チックの存在により特徴づけられ、それは突発的、急速、反復性、非律動性、常同的な運動性の動きまたは発声である。
その持続時間、想定される病因、及び臨床所見より、診断される特定のチック症が定義される〔すなわち、トゥレット症、持続性(慢性)運動または音声チック症、暫定的チック症、他の特定されるチック症、及び特定不能のチック症〕。
トゥレット症は、少なくとも1年以上続いた、複数の運動性および音声チックが存在し、それらの症状が拡大縮小を繰り返し経過をたどる場合に使用される。

→あまりこれらの障害を心療内科・精神科がメインで診療することは少ないと思います。多くは小児期に発見されるので、小児科、もしくは神経内科が治療に当たることになります。

限局性学習症は、その名が示すように、効率的かつ正確に情報を理解し処理する能力に特異的な欠陥を認める場合に診断される。
この神経発達症は正規の学校教育の時間において初めて明らかになり、読字、書字、算数の基礎的な学習を技能を身につける困難さが持続的で支障をきたすほどであることによって特徴付けられる。
障害のある学習機能についてのその子の成績は年齢の平均をはるかに下回り、合格水準の成績は並外れた努力を伴った場合にのみに達成される。
限局性学習症は、知的素質があると確定された人に起こるかもしれないが、それが明らかになるのは学習上の要求または評価方法(例:時間制限のある試験)が生来の治療と代償的手段によって克服できない障壁となっている場合のみである。
全ての人にとって、限局性学習症は、職業活動を含むその技能に依存する活動を、生涯にわたって障害することになる。

→最近、何人かの有名人がこの障害を持っていると告白して話題になったりしています。
これも小児期に見つかることが多いので、小児科等が担当しています。

【原因】

以前は親の養育方法に原因があるとされていました。「しつけがなっていない」「甘やかしすぎ」などと、親が非難されていたこともありました。

しかし現在は、発達障害は生まれながらの脳の特性によるものであって、親の態度が原因でないことがわかっています。

遺伝子が完全に一致する一卵性双生児の場合でも、二人ともが発達障害を有する割合は75~85%とされています。

つまり、遺伝子のみで発達障害が生じるわけではないのです(遺伝子のみですと、100%になるはずです)。

もし仮に、親や兄弟に発達障害の人がいても、自分もそうだと決めつけることはありません。

認知上の特性が、発達に影響しているという考えもあります。

認知とは、物事を認識して把握することですが、この認知機能の特性が強いことが知られています。

また、脳内の神経伝達物質の不全性も言われています。

自閉症スペクトラム障害ではセロトニン、注意欠如・多動性障害ではドパミンとノルアドレナリンの機能低下が考えれています。

環境要因が関わっているという説もあります。

具体的には、タバコ、洗剤、ダイオキシンなど種々の物質が体内に入ると、ホルモンと類似した作用を持ち、母子に影響を与える可能性が指摘されています。

いずれにしても、複数の要因が絡み合い、発達障害を引き起こしていると考えられています。

【二次障害】

様々なものがありますが、代表的なものを挙げます。
・ひきこもり
・うつ病
・アルコール依存症
・ネット依存症
・薬物依存症
・タイムスリップ現象二次障害は、発達障害の児童が、成長中に十分な周囲の大人の理解と対応を得ることが難しいと生じやすいとされています。(ただし、そもそも発達障害が知られているのが最近なので、昔すでに知っていた大人はいなかったと思われます。)例えば、発達障害の子供は、幼少期から「変わっている子」などというレッテルを貼られることが多いです。

「簡単なこともできない」「落ち着きがない」「周りの子はみんなできているのに、あなただけできていない」などと言われることもあります。

人の自尊感情は本来、周囲がその人を認めてあげるのが繰り返されることで、徐々に育っていきます。

しかし、発達障害の子どもは、なかなか周囲から認められる経験をしないので、自尊感情が育たず、自己否定感が強くなります。

また、周囲の理解が得られないということは、「自分は誰からもわかってもらえない」という、孤独感も持つことになります。

ひきこもりは、厚生労働省の定義では、
「様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念である。(後略)」
とされています。

発達障害の児童は、上に述べたような経験を繰り返すうちに、学校に行きたがらなくなることがあります。

また大人でも、仕事を休職したり、あるいは退職したりする人もいます。

そうやって家庭内にこもり、社会との接触を避けようとし、「ひきこもり」となるのです。

また、周囲から繰り返し非難されたり、社会に適用できない自分を責めるうちに、気分が落ち込み、うつ病になる人もいます。

食事がとれなくなったり、夜も眠れなくなります。

そのまま放置すると、やがて「もうこの世から消えてしまいたい」と自殺願望が生じることさえあります。

逆に人によっては、「周囲が悪い、社会が悪い」と考え、暴力的になり家庭内暴力を振るったり、動物虐待などの反社会的な行為をしまうこともあります。

気分がいつも沈んでいるので、なんとか楽になりたいという気持ちから、アルコールに依存するようになったり、違法

薬物に手を出してしまうこともあります。

あるいは、なるべく現実世界にいたくないので、インターネットの中の仮想世界にとどまろうとする人もいます。

タイムスリップ現象とは、過去の極度の苦痛を伴う体験が、ある時突然再生される現象です。

フラッシュバックと似ていますが、タイムスリップ現象は当時の体験があたかも今現実に起きているように感じるとされます。

【診断方法】

子供の場合は、診断結果にって学校などの行政を含めた周囲のサポートが変わることがあるので、確定診断を行うことがあります。

その場合は、まずは血液検査、髄液検査、頭部CT、頭部MRI、脳波検査などを行い、身体疾患、てんかん、脳腫瘍、 脳髄膜炎などではないことを確認します。

診察では、ご両親に付き添ってもらい、幼少期の様子を詳細に聞き取ったり、母子手帳などをチェックします。

診察は複数回行い、学校や職場での様子、プライベートの状況、本人が感じていた幼少期の困難だったことなどを尋ねます。

また発達に関する心理検査(知能検査など)を行います。

これらを総合的に判断して、最終的に診断します。

一方、成人の場合は、実生活上のトラブルを解決するのが一番の目的であること、また上述のようにそもそも発達障害は「ある/なし」で捉えるより「程度の強弱」で捉える方が正しいものであることから、確定診断をあえて行うことはあまりないと思われます。